化では色あせた鎧である。にもかかわらず、至るところに残っている悲しい日本の現実である。
 図書館法はこのこころに禍いされ、汚されてはならない。ひたむきな協力で、私達はこのこころを洗いすて、洗い清めなくてはならない。
 そして、この法案の周囲に、温かい文化を愛するこころを集めなければならない。一隅を照らす光のように、一つの火が他の火に呼びかけるように、次々に燃えひろがる火でなくてはならない。燈台が照らしているようなこころもちでは、それは運動ではない。一つの小さな小さな火が、一つの小さな火に燃えうつり、点々として燃えひろがる火でなくてはならない。それはやがて燃えに燃え、広がりに広がる焔となるのである。これこそは、無限に広がり無限に燃えつづけるものである。それが消えるものであるが故に、燃えていることが美しく、また大切でもあるのである。
 かかる運動は、ただ言葉だけではのりうつるものではない。図書館人はその行動でもって、黙々たる行動でもって、人々にこの法案のもつ精神を伝えなければならない。言葉の伝えるものは、それが聞え、それを読む数に止まる。行動の伝えるものは、ただ一つのものを打つのである。た
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