物々交換によって行われると仮定しよう。かかる事情の下においては、穀物は他の物との交換価値において騰貴し得ようか? もし騰貴し得るならば、穀物の価値がすべての他の貨物の価値を左右するというのは真実でない。けだしそうあるためには、それらの物に対するその相対価値は変動してはならないからである。もし騰貴し得ないならば、穀物が、肥沃なまたは貧弱な土地において、多量のまたは少量の労働をもって、機械の援《たす》けをもってまたはこれなくして得られようとも、それは常に等量の他のすべての貨物と交換されるということが、主張されなければならない。
 しかしながら、たとえアダム・スミスの一般的学説は私が今引用したばかりのものと一致するとはいえ、しかも彼れの著作の一箇所においては、彼は価値の性質につき正確な説明を与えているように思われることを、私は述べざるを得ない。彼は曰く、『金及び銀の価値と他のあらゆる種類の財貨のそれとの間の比例は、すべての場合において[#「すべての場合において」に白丸傍点]、一定量の金及び銀を市場に齎すに必要な労価量と[#「一定量の金及び銀を市場に齎すに必要な労価量と」に傍点]、一定量の他の
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