いのを、遺憾とするものである。
[#ここで字下げ終わり]
セイ氏は、アダム・スミスの大著の長所及び短所を論ずるに当って、『彼が人間の労働のみに、価値を生産する力を帰している』ことを、誤謬であるとして彼を非難している。『より[#「より」に傍点]正しい分析によれば、価値が、労働の活動またはむしろ人間の勤労と、並びに自然が提供する諸要素の活動及び資本の活動に、よるものなることが、吾々にわかる。彼はこの原理を知らなかったために、彼は富の生産における機械の影響に関する真の理論を樹立し得なかったのである。』
アダム・スミスの意見とは反対に、セイ氏は第四章において、時に人間の労働に代位されまた時には生産において人間と協力する所の、太陽、空気、気圧の如き、自然的要素によって貨物に与えられる価値について論じている(註)。しかしこれらの自然的要素は、貨物の使用価値[#「使用価値」に傍点]を増加することは大であるとはいえ、いまセイ氏が論じつつある交換価値を決して増加せしめるものではない。機械の助力によりまたは自然科学の知識により、自然的要素をして以前に人間がなしていた仕事をなさしめるに至るや否や、かかる
前へ
次へ
全691ページ中464ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
リカードウ デイヴィッド の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング