』――第二巻、三三八頁。
もしも租税が『土地の純生産物の二分の一または四分の三すら取り去り、』しかも生産物の価格が騰貴しないならば、一定の収穫を得るためにより[#「より」に傍点]肥沃な土地よりも遥かにより[#「より」に傍点]大なる比例の労働を必要とする質の土地を占有して、極めて少額の地代を支払う農業者は、いかにして資本の通常利潤を取得し得るであろうか? たとえ全地代が免除されても、彼らは依然他の諸事業の利潤よりもより[#「より」に傍点]低い利潤を取得し、従って彼らがその生産物の価格を引上げ得ない限り、彼らはその土地の耕作を継続しないであろう。もしこの租税が農業者の負担する所となるならば、農場を賃借しようという農業者は減少し、またもしそれが地主の負担する所となるならば、多くの農場は、何らの地代をも与えないであろうから、全然賃貸されないであろう。しかし何らの地代をも支払わずに穀物を生産する者はいかなる資金からこの租税を支払うであろうか? この租税が消費者の負担する所とならねばならぬことは全く明かである。セイ氏が次の章句において述べている如きかかる土地は、いかにしてその生産物の二分の一または四分の三の租税を支払うであろうか?
『吾々はスコットランドにおいて、所有者によってかくの如くして耕作され他の何人によっても耕作され得ない瘠《や》せた土地を見る。かくてまた吾々は、合衆国の内部地方において、それより得られる収入のみでは所有者を維持するに足りない広大肥沃な土地を見る。これらの土地はそれにもかかわらず耕作されているが、しかしそれは所有者自身によってでなければならず、または換言すれば、彼をして相当に生活するを得せしめるためには、彼はほとんどまたは全くない所の地代に加えるに、彼れの資本及び勤労の利潤をもってしなければならない。土地は、耕作されても、いかなる農業者もそれに対して地代を払おうとはしない時には、地主に対して何らの収入をも産み出さないことはよく知られている。これはかかる土地は単にその耕作に必要な資本及び勤労の利潤を与えるに過ぎないということの一つの証拠である。』――セイ、第二巻、一二七頁(編者註)。
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(編者註)『経済学』第二版、第二篇、第九章。
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第十八章 救貧税
(九〇)吾々は、粗生生産物及び農業者の利潤に対する租税は、粗生生産物の消費者の負担する所となるであろうが、それはけだし、農業者が価格の増加によって補償を受ける力を有たない限り、この租税は彼れの利潤を利潤の一般水準以下に低減し、そして彼をしてその資本をある他の職業に移転せしめるであろうから、ということを見た。吾々は、彼は、それを彼れの地代から控除することによって、租税を地主に転嫁し得ないであろうが、それはけだし何らの地代も支払わない農業者も、より[#「より」に傍点]良い土地の耕作者と等しく、それが粗生生産物に課せられようとまたは農業者の利潤に課せられようと、この租税を課せられるであろうから、ということもまた見た。私は、もし租税が一般的であり、そして製造業のものであろうと農業のものであろうと、平等にすべての利潤に影響を及ぼすならば、それは財貨の価格にも粗生生産物の価格にも影響を及ぼさず、直接的にも窮極においても生産者によって支払われるであろう、ということをも証明しようと企てた。地代に対する租税は地主のみの負担する所となり、そして決して借地人に転嫁せしめられ得ないであろうことも、述べられた。
救貧税は、すべてのこれらの性質を有する租税であり、そして事情の異るにつれて、粗生生産物及び財貨の消費者や、資本の利潤や、土地の地代の負担する所となる。それは農業者の利潤の特に重く負担する所となる租税であり、従って、粗生生産物の価格に影響を及ぼすものと考え得よう。それが製造業利潤及び農業利潤の平等に負担となる程度に従って、それは資本の利潤に対する一般的租税となり、そして粗生生産物及び製造品の価格には何らの変動をも惹起さないであろう。農業者が特に彼に影響を及ぼす租税の部分に対し、粗生生産物の価格を引上げることによって自身に補償し得ないのに比例して、それは地代に対する租税となり、そして地主によって支払われるであろう。しからば、ある特定の時における救貧税の作用を知るためには、吾々は、その時にそれが農業者と製造業者との利潤に影響するのが、平等な程度においてであるか、または不平等な程度においてであるかを、並びに農業者に粗生生産物の価格を引上げる力を与えるような事情になっているか否かを、確かめなければならない。
(九一)救貧税は、農業者に、彼れの地代に比例して、賦課せらるべきである、と言われている。従って、極めて少額の地代を
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