黷ヘいくら繰返しても繰返し過ぎるということはないが」に傍点]――労賃に[#「労賃に」に傍点]、名目労賃でなく真実労賃に[#「名目労賃でなく真実労賃に」に傍点]、労働者に年々支払われる貨幣量ではなくこの貨幣量を得るに必要な日労働数に依存する[#「労働者に年々支払われる貨幣量ではなくこの貨幣量を得るに必要な日労働数に依存する」に傍点](訳者註)。従って労賃は二国において正確に同一であろう。これらの国の一方においては労働者は一週につき十シリングを受取り、他方において十二シリングを受取るとも、それは地代及び土地から得られる全生産物に対して同一の比例を有つであろう。
[#ここから2字下げ]
(訳者註)傍点は編者の施せる所である。
[#ここで字下げ終わり]
製造業がほとんど進歩しておらず、そしてすべての国の生産物がほとんど類似していて、嵩高なかつ最も有用な貨物から成っている所の、社会の初期の段階においては、異れる国における貨幣価値は、主として貴金属を供給する鉱山からのその距離によって左右されるであろう。しかし、社会の技術と改良とが進歩し、そして異る国民が特定の製造業において優越するに従って、距離はなお計算には入るであろうけれども、貴金属の価値は主としてそれらの製造業の優越によって左右されるであろう。
あらゆる国民が単に穀物や家畜や粗布のみを生産し、そして金がそれらの貨物を生産する国またはかかる国を征服している国から取得され得るのは、かかる貨物の輸出によってのみであると仮定するならば、金は当然に、英国におけるよりもポウランドにおいてより[#「より」に傍点]大なる交換価値を有つであろうが、それは穀物の如き嵩高な貨物をより[#「より」に傍点]遠い航海で送ることの費用のより[#「より」に傍点]大なるためであり、また金を金をポウランドへ送ることに伴う費用のより[#「より」に傍点]大なるためである。
金の価値のこの相違は、――または同じことであるが――この二国における穀価のこの相違は、英国において穀物を生産する便益が、土地のより[#「より」に傍点]大なる肥沃度と労働者の熟練及び器具における優越によって、ポウランドのそれよりも遥かにより[#「より」に傍点]以上であっても、なお存在するであろう。
しかしながらもしポウランドが最初にその製造業を改良するならば、もしこの国が、小なる容積中に
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