勢なるが故に、大隈伯を外にして、復た政党内閣を組織し得るものなきは、亦殆ど確定の運命なりき。
されど最初の理想的大隈内閣は、現内閣とは大に其実質を異にするものなりき※[#白ゴマ、1−3−29]現内閣は大隈伯を首相とすと雖も其実質よりいへば、大隈伯の内閣にも非らず、又板垣伯の内閣にも非ずして、異形の組織を有せる一種の聯合内閣のみ※[#白ゴマ、1−3−29]余は現内閣を称して憲政党の内閣と為すの見に反対せず※[#白ゴマ、1−3−29]其閣員の多数が憲政党に属するを認むるに於て、単に陸海軍両省の憲政党以外に特立する故を以て、其主力の憲政党に存するの事実を否認する能はざればなり※[#白ゴマ、1−3−29]されど憲政党は果して一政党たるの要資を具へたるものなりやと問はゞ、憾むらくは未だ之れに答へて然りと明言する能はざるを奈何※[#白ゴマ、1−3−29]余は敢て憲政党の主義綱領明白ならざるを以て、一政党たるの要資を欠きたりとはいはず、主義綱領は末なり※[#白ゴマ、1−3−29]勢力の統一は本なり、勢力統一を得れば、主義綱領は何時にても之れを創定し、若くは之れを更改するを得ればなり※[#白ゴマ、1
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