、貴族院は則ち之れに反對し、而して政府の提案、内閣の政略といへば、其是非得失を問はずして一も二もなく之れに盲從したりき※[#白ゴマ、1−3−29]是れ尚ほ可也※[#白ゴマ、1−3−29]貴族院中には、藩閥と國家とを同視して、藩閥を擁護するを以て國家の大事と心得たる議員もありき※[#白ゴマ、1−3−29]皇室と政府とを混同して、政府の頤使を奉ずるを以て皇室に忠義を盡す所以なりと誤解する議員もありき※[#白ゴマ、1−3−29]其最も醜陋なるものに至ては、政府の恩賞を得るを以て唯一の目的とせる議員もありき※[#白ゴマ、1−3−29]而して近衞公、此間に在りて、内は侃諤の正義を主張して、貴族院の品位を維持せむことを努め、外は藩閥の壓力に抵抗して、帝國憲法の神聖を保護せむことを謀りたれども、濁流滔々として殆ど塞ぐ可からず※[#白ゴマ、1−3−29]此に於て乎公は以爲らく、貴族院を匡濟せむとせば、先づ其要素たる貴族の病根を治せざる可からず※[#白ゴマ、1−3−29]而も現代貴族の病根の到底治す可からざるを見るに於て、唯だ宜しく少年貴族を教育して、未來の理想的貴族を作るを任とす可きのみと※[#白ゴマ
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