き船舶なくして[#「是れ猶ほ搭載す可き船舶なくして」に傍点]、漫に貨物を港灣に集めむとするが如し[#「漫に貨物を港灣に集めむとするが如し」に傍点]、若し眞に政黨を基礎とするの内閣を組織する政治家あれば[#「若し眞に政黨を基礎とするの内閣を組織する政治家あれば」に傍点]、主義政見の異同に依りて天下必らず二大政黨に分かれむ[#「主義政見の異同に依りて天下必らず二大政黨に分かれむ」に傍点]、二大政黨に分かれざれば[#「二大政黨に分かれざれば」に傍点]、政黨終に行政權を把握するの時期なければなり[#「政黨終に行政權を把握するの時期なければなり」に傍点]、是れ我輩が朝野の政治家に向て大に警告せむとする所なり。

      ※[#始め二重括弧、1−2−54]三十一※[#終わり二重括弧、1−2−55]
 山縣相公閣下、既に政黨内閣の已む可からざるを認識するときは、宜しく此の大勢を利導して圓滑なる變局を謀る可し、宜しく漫に此の大勢に逆抗して立憲政治の發達を阻碍す可からず、是れ朝野の政治家が國家に負ふ所の責任に非ずして何ぞや、閣下にして自ら之れを爲さむとせば則ち之れを爲すも亦可なり、苟くも之れを爲すこ
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