、固より閣下の名譽ならずと謂ふ可からず、閣下乃ち此の時を以て内閣を退きたるは、其の出處進退亦巧みならずと謂ふ可からず、閣下若し當時の隱退を以て永久の政治的訣別としたらむには[#「閣下若し當時の隱退を以て永久の政治的訣別としたらむには」に白丸傍点]、閣下は清淨圓滿なる晩節を保全し得て[#「閣下は清淨圓滿なる晩節を保全し得て」に白丸傍点]、帝國憲法史上の第一頁を飾るの人物たらむなり[#「帝國憲法史上の第一頁を飾るの人物たらむなり」に白丸傍点]、而して斯くの如きは實に閣下の初心たりしや疑ふ可からず[#「而して斯くの如きは實に閣下の初心たりしや疑ふ可からず」に白丸傍点]。
 惜いかな[#「惜いかな」に傍点]、閣下は稀有の愛國者たる故を以て[#「閣下は稀有の愛國者たる故を以て」に傍点]、反つて其初心を喪ひ[#「反つて其初心を喪ひ」に傍点]、國家の急を坐視するに忍びずと稱して敢て今日の難局に當り[#「國家の急を坐視するに忍びずと稱して敢て今日の難局に當り」に傍点]、以て初期議會に博し得たる名譽を臺無しにするの過失を行ひたり[#「以て初期議會に博し得たる名譽を臺無しにするの過失を行ひたり」に傍点]、
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