動かしたり[#「又た深く列國人民の耳目を動かしたり」に白丸傍点]、隨つて其の人民の思想感情が[#「隨つて其の人民の思想感情が」に白丸傍点]、其の政府の政策に隱然たる影響を與ふるものあるを知るときは[#「其の政府の政策に隱然たる影響を與ふるものあるを知るときは」に白丸傍点]、我日本人民と環視列國人民との間に思想の交通を開くの必要あるは論ずるを待たず[#「我日本人民と環視列國人民との間に思想の交通を開くの必要あるは論ずるを待たず」に白丸傍点]。而して大隈伯の如きは思想交通の一機關として頗る有効なる働らきを爲しつゝあるを記憶せざる可からず[#「而して大隈伯の如きは思想交通の一機關として頗る有効なる働らきを爲しつゝあるを記憶せざる可からず」に白丸傍点]。
 元來大隈伯は、未だ一たびも海外に出でたることなしと雖ども、其の屡々外務の當局者たることありしと、其の外交的辭令に嫻へる故とを以て、其の外人に知らるゝことは伊藤侯に亞げり。故に伯が野に在るの時と雖も、外國使臣は常に伯の門に出入して伯と意見を交換するを喜び、又た來遊外人の重もなるものは、其の公人たると私人たるとに論なく、大抵伯を訪問して其の謦咳
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