るものゝ如し」に傍点]※[#白ゴマ、1−3−29]是れ支那朝鮮に於て覩る可き現象にして、我帝國に在ては歴史あつてより以來殆ど稀有の世變と謂ふも可なり。
近衞公は貴族の儀表にして、其高風固より國民の瞻仰する所※[#白ゴマ、1−3−29]而も未來の總理大臣として公に屬望するもの亦少なからざるに於て、公は單に貴族の教育を以て目的とするのみならずして、又國民の指導を以て今後の重責と爲さゞる可からず※[#白ゴマ、1−3−29]今や一般政治社會の腐敗は心あるものをして皆竊かに國家の前途を憂へしめぬ※[#白ゴマ、1−3−29]是れ公が當に新運動を開始して光華ある歴史の第一章を作る可き時に非ずや。
(下)
近衞公にして若し新運動を開始するものとせば、公は果して如何なる方向を選む可き乎※[#白ゴマ、1−3−29]或は同志を天下に求めて[#「或は同志を天下に求めて」に白丸傍点]、健全なる一政黨を組織す可き乎[#「健全なる一政黨を組織す可き乎」に白丸傍点]※[#白ゴマ、1−3−29]或は既成政黨の孰れにか身を投じて大に政黨革新の事に從ふ可き乎[#「或は既成政黨の孰れにか身を投じて大に政黨革新の事に從ふ可き乎」に白丸傍点]※[#白ゴマ、1−3−29]又或は一切の政黨を否認して[#「又或は一切の政黨を否認して」に白丸傍点]、黨派の外に超然たらむ乎[#「黨派の外に超然たらむ乎」に白丸傍点]。
現今の政黨は、其腐敗に於て五十歩百歩の差はあれども、其腐敗は則ち一なり※[#白ゴマ、1−3−29]帝國黨は自ら既成政黨の腐敗に襲はれずと揚言したれども、其實、帝國黨は最も腐敗の黴菌多かりし國民協會の變形のみ※[#白ゴマ、1−3−29]其腐敗したるや固より久しと謂ふ可し※[#白ゴマ、1−3−29]されば政黨は總べて腐敗す可きものなりや、若し然りとすれば、一切の政黨を非認して黨派の外に超然たるも亦已むを得ずと雖も[#「黨派の外に超然たるも亦已むを得ずと雖も」に傍点]、凡そ政黨の腐敗は政黨自身の罪に非ずして時代の罪なり[#「凡そ政黨の腐敗は政黨自身の罪に非ずして時代の罪なり」に傍点]※[#白ゴマ、1−3−29]則ち政黨を非認せむとせば[#「則ち政黨を非認せむとせば」に傍点]、先づ時代を非認せざる可からず[#「先づ時代を非認せざる可からず」に傍点]、而も唯だ時代を非認するのみにて別に經綸の策を
前へ
次へ
全249ページ中212ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
鳥谷部 春汀 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング