を未來に有せり」に白丸傍点]※[#白ゴマ、1−3−29]彼れは任重く道遠く[#「彼れは任重く道遠く」に白丸傍点]、其期する所のものは固より未來の成功に在らむ[#「其期する所のものは固より未來の成功に在らむ」に白丸傍点]※[#白ゴマ、1−3−29]今日豈輙すく彼れの人物を評論するを得むや※[#白ゴマ、1−3−29]然れども彼れが初期の公人的歴史は[#「然れども彼れが初期の公人的歴史は」に傍点]、其善く彼れの人物性格を説明したる點に於て[#「其善く彼れの人物性格を説明したる點に於て」に傍点]、實に彼れの一代記の序言たる可き意義を有せり[#「實に彼れの一代記の序言たる可き意義を有せり」に傍点]、乃ち其一は彼れが統御の器ある[#「統御の器ある」に二重丸傍点]ことを説明し、其第二は彼れが公平忠忱の情に富める[#「公平忠忱の情に富める」に二重丸傍点]を説明し、其第三は彼れが自任自信の極めて高き[#「自任自信の極めて高き」に二重丸傍点]を説明し、其第四は彼れが謹愼にして責任を重むずる[#「謹愼にして責任を重むずる」に二重丸傍点]を説明し、其第五は彼れが主義定見を守るの固き[#「主義定見を守るの固き」に二重丸傍点]を説明せり※[#白ゴマ、1−3−29]然らば彼れの人物亦豈觀察し得可からざらむや。
統御の器
彼れが歐洲より歸るや、久しからずして帝國議會開會せられ、彼れは憲法より與へられたる特權に依りて貴族院の一席を占めたり※[#白ゴマ、1−3−29]當時貴族院には、或は學識を以て、或は勳功を以て、或は閲歴を以て、既に世に聞えたる先輩の士甚だ多くして、彼れは恰も大人群中の小兒の如き觀ありき※[#白ゴマ、1−3−29]則ち誰れか此小兒が大人を統御し得るの器を具へたるを知るものあらむや[#「大人を統御し得るの器を具へたるを知るものあらむや」に傍点]※[#白ゴマ、1−3−29]此を以て時の貴族院議長伊藤博文が、偶々故ありて自ら事を觀る能はざるに際し、彼れを假議長として指名するや、滿場皆其意外に驚かざる莫く、中には冷笑を以て彼れを迎へたるものありしと雖も、彼は何の遲疑する所なくして議長の椅子に就きたり※[#白ゴマ、1−3−29]滿場は再び意外の感に打たれたりき[#「滿場は再び意外の感に打たれたりき」に傍点]※[#白ゴマ、1−3−29]何となれば彼れの安詳沈着たる態度明敏果斷なる
前へ
次へ
全249ページ中202ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
鳥谷部 春汀 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング