#「伯は意見に富み」に白丸傍点]、判斷に長じ[#「判斷に長じ」に白丸傍点]、特に其記性非凡にして[#「特に其記性非凡にして」に白丸傍点]、英敏なる組織力あるは[#「英敏なる組織力あるは」に白丸傍点]、善く伯を識るものゝ皆許す所なり[#「善く伯を識るものゝ皆許す所なり」に白丸傍点]※[#白ゴマ、1−3−29]試に見よ[#「試に見よ」に傍点]、會計法の未だ整頓せざるに際して[#「會計法の未だ整頓せざるに際して」に傍点]、豫算編製の創意を出だしたるものは大隈伯に非ずや[#「豫算編製の創意を出だしたるものは大隈伯に非ずや」に傍点]※[#白ゴマ、1−3−29]始めて統計事業を成案し[#「始めて統計事業を成案し」に傍点]、會計檢査法を設けて[#「會計檢査法を設けて」に傍点]、行政事務の改良を謀りたるものは亦大隈伯に非ずや[#「行政事務の改良を謀りたるものは亦大隈伯に非ずや」に傍点]※[#白ゴマ、1−3−29]伯は曾て紙筆を執りたることなく[#「伯は曾て紙筆を執りたることなく」に傍点]、算盤を手にしたることなきも[#「算盤を手にしたることなきも」に傍点]、善く複雜なる事實と數字とを記憶して[#「善く複雜なる事實と數字とを記憶して」に傍点]、其解紛按排頗る迅速なり[#「其解紛按排頗る迅速なり」に傍点]※[#白ゴマ、1−3−29]此點より言へば[#「此點より言へば」に白丸傍点]、伯は大事務家なり[#「伯は大事務家なり」に白丸傍点]※[#白ゴマ、1−3−29]大行政家なり[#「大行政家なり」に白丸傍点]※[#白ゴマ、1−3−29]されど伯の最も偉なる所は、國民を指導するの力量ある是なり※[#白ゴマ、1−3−29]伯は獨自一己の意見を有すると共に[#「伯は獨自一己の意見を有すると共に」に二重丸傍点]、雜駁なる國民問題を溶解して[#「雜駁なる國民問題を溶解して」に二重丸傍点]、更に之れを清新なる晶形と爲すの[#「更に之れを清新なる晶形と爲すの」に二重丸傍点]陶鑄力《クリスタリゼーシヨン》あり[#「あり」に二重丸傍点]、伯は此陶鑄力に依りて[#「伯は此陶鑄力に依りて」に二重丸傍点]、國民の偏見[#「國民の偏見」に二重丸傍点]、私情[#「私情」に二重丸傍点]、迷想に屬する分子を除却し[#「迷想に屬する分子を除却し」に二重丸傍点]、以て其醇分を代表するの意見を製造するものゝ如し[#「以て其醇分を
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