の愛好者にとつては、こたへられないほどの歡喜と興奮とをもたらすことであらうと思ふ。


    二 やさしい虫喰ひ算とその解き方

 まづやさしい虫喰ひ算の方から、その解き方を述べて行く。
【例題一】このやうな加へ算がある。四角の穴は、いはゆる虫の喰つたところである。さういふものが、この問題には四つある。これを推理で探しあてるのだ。

  1□92
  29□1
  971□
+ 2□17
――――――
 17592

 まづ右端の縱列の□から考へて行く。これは一の位である。2と1と□と7とを加へた結果、その値の一位は2となることが、この計算によつて分つてゐる。□は別として、分つてゐる2と1と7とを加へると10[#「10」は縦中横]となる。しかるに、一の位の合計の一位の數字は0ではなくて2である。するとこれは□が0ではなく、2であることが推理される。そこでその2を書き入れ、上のやうになる。

  1□92
  29□1
  9712
+ 2□17
――――――
 17592

次は十の位だ。一位から1が送られてゐることを忘れてはならぬ。やはり□が一つある。それを別にして、分つてゐる數字
前へ 次へ
全75ページ中6ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
佐野 昌一 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング