のSの下も同じPである。PからSを引いて答はPだ。P−S=P。これは変な関係だ。いや変ではない。こういう関係はSが0のときのみに成立つ。これでいい。第二の鍵はこのSが0であることだった。
 そこで運算書の中のSを0として再び書き改める。これで大分明るくなった。
 いや、まだ安心するのは早い。前途にどんな難関が横たわっているか分らない。

      Q1N
   ______
1ML)QTPAI
    QI0
    ―――――
     QPA
     1ML
     ――――
     111I
     10N0
     ――――
       MI

 いよいよ第三の鍵の発見に掛る。さあ、それはどこにあるか。今度はなかなか手ごわい。ほほう、これは気がつかなかった。これらしいぞ、第三の鍵は!
 今求めた三段目の「Sは0なり」のところであるが、ここに0を書き入れたについては、除数の一位の数のLと答の百位の数のQをかけた結果である。つまりLとQとかけて、その答の一位が0となったのである。そういう場合は、LとQとのいずれかが5であり、他の数が偶数でなければならぬ。(誰です、Lか
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