来の家族至上主義に陥ること受け合ひである。
今朝の新聞によると、東京だけかも知れぬが、新しく町内会に部制ができ、事務の分担がきまるやうである。それも結構だと思ふけれども、綜合的な生活向上の政治的配慮がどこに加へられてゐるか、私にはわからない。私の考へを云へば、町内会には、消費経済委員会なるものがたしか出来た筈であるから、それと並んで、「生活文化」或は「厚生文化」委員会なるものを当然設けてほしい。
私は、隣組長として、副組長のほかに、左の係りを作つて、組内のそれぞれの方にお願ひした。私は僭越ながら、来年のことを考へる役である。
配給係(但し、これらは月番制とする)
出納係(会費、貯蓄、国公債寄附、その他会計事務)
人事係(人事移動、慶弔、出征入営帰還、病人等に関する事務)
物資活用係(廃品利用、回収交換等)
生活訓練係(鍛錬、教養、娯楽等。並に青少年隣組の指導)
底本:「岸田國士全集26」岩波書店
1991(平成3)年10月8日発行
底本の親本:「婦人之友 第三十七巻第五号」
1943(昭和18)年5月1日発行
初出:「婦人之友 第三十七巻第五号」
1943(昭和18)年5月1日発行
入力:tatsuki
校正:門田裕志
2010年4月19日作成
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