そこにはじめて、個人、家族、隣人相互の忍耐と工夫を集めた具体的問題の解決が生れて来るのだと思ふ、建設とはかくの如きものであらう。
 そこで、実際に当つては、まづ同一町内に在住する文化職能人の蹶起をお互に促し、その町内のために何かをしようといふ心構へを作ることから始め、必ずしも町内会の役員にならなくとも、進んで、町内会に適切な示唆を与へ、必要があればその企画に参じ、事業の一部を手伝ひ得るやうな協力体制を整へることが肝腎である。



底本:「岸田國士全集26」岩波書店
   1991(平成3)年10月8日発行
底本の親本:「朝日新聞」
   1943(昭和18)年4月13日
初出:「朝日新聞」
   1943(昭和18)年4月13日
入力:tatsuki
校正:門田裕志
2010年4月19日作成
青空文庫作成ファイル:
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