戦争と文化
――力としての文化 第三話
岸田國士
−−
【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)乾《ひ》からびる
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)右|顧《こ》左|眄《べん》
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(例)[#7字下げ]一[#「一」は中見出し]
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[#7字下げ]一[#「一」は中見出し]
昭和十六年の一月、即ちまる二年前、私はラジオを通じて「国防と文化」といふ題の講演をしました。
その草稿がありますから、それをまづ初めに掲げます。
[#「草稿」省略、内容は「国防と文化」(作品ID44664)とほぼ同文]
二年後の今日と雖も、私の云ひたいことは少しも変つてゐません。
そこで、この講演の主旨を、別の角度から、もつと詳しく敷衍してみようと思ひます。
[#7字下げ]二[#「二」は中見出し]
昭和十六年十二月八日といふ日をわれわれは忘れることはできません。
大東亜戦争は、真珠湾の嵐によつて曙を告げたのであります。
宣戦の大詔勅は、熱した国民の耳に、清々しく、厳かに伝へられ、一億草莽、感動に胸ふるはせて
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