異ひない。

 クウルトリイヌは、もつと日本に紹介されていい作家である。二篇だけでは少し物足りない。これは何れ、誰かが、例へば、岩田豊雄君のやうな適任者が、これからどんどん私たちの希望を満たしてくれることと思ふ。それで初めてクウルトリイヌの全幅がうかがへるのである。

 ポルト・リシュに関する詳しい紹介は、「恋の女」「過去」二篇を含む第十六巻の末尾に附する計画である。これは私が書くことになつてゐる。

 なほ、本巻に載せた「昔の男」は、上演時間といふことを離れて書きつづけたらしく、実際舞台にかけるときには、作者の指示によつて、ある部分が、削除されるはずである。



底本:「岸田國士全集21」岩波書店
   1990(平成2)年7月9日発行
底本の親本:「近代劇全集第十七巻 月報第八号」第一書房
   1928(昭和3)年1月10日発行
初出:「近代劇全集第十七巻 月報第八号」第一書房
   1928(昭和3)年1月10日発行
入力:tatsuki
校正:門田裕志
2007年5月1日作成
青空文庫作成ファイル:
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