比してまだしも恕すべきであると自ら慰め、爾来その、「傾向」をやゝ固執する「傾向」にさへ陥らうとした。今なら、こんなものは誰でも書けさうな気がする。いや、誰も書かないにきまつてゐる。思ひ出の作品とは云へるが、これを以て代表作とされるなら、私は恥死するであらう。但し、この集には、これを入れるより外はないと考へた。足跡は足跡なのである。



底本:「岸田國士全集22」岩波書店
   1990(平成2)年10月8日発行
底本の親本:「文壇出世作全集」中央公論社
   1935(昭和10)年10月3日発行
初出:「文壇出世作全集」中央公論社
   1935(昭和10)年10月3日発行
入力:tatsuki
校正:門田裕志
2009年9月5日作成
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