. p. 5.
[#ここで字下げ終わり]
 その国内経済に関する検討に立入るに先立って、吾々は、この国の人口に対する積極的妨げは極めて小であったのであるから、予防的妨げはそれに比例して大であったに違いない、と信ぜざるを得ず、従って吾々は記録簿から、全人口に対する年結婚の比率が、一三〇対一であり1)[#「1)」は縦中横、行右小書き]、これはスイスを除くいかなる国の記録簿に現われているものよりも小なる結婚比率であることを、見出すのである。
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 1)[#「1)」は縦中横] Id. p. 4. 年結婚の総人口に対する比率は、全く正確なものというわけではないが、予防的妨げの作用の最も明瞭な基準の一つである。概言すれば、予防的妨げはこの基準から推測し得るよりも大きい。けだし結婚率の低いヨオロッパの健康国においては、かかる結婚の時期に達している年長者の数はより[#「より」に傍点]多いけれども、これは青春期未満のものの比率がより[#「より」に傍点]低い事実によって相殺されて余りあろうからである。ノルウェイの如き国においては、二〇歳ないし五〇歳のもの、換言すれば最も結婚しそうな年齢
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