いであろう。
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1)[#「1)」は縦中横] 〔Me'moires du Royaume de Sue`de, ch. vi. p. 196〕
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一七八九年は死亡の多い年であったが、しかもニカンデル教授から私が得た報告から見ると、この国の一般的健康状態は増進したことがわかる。一七九五年に終る二十年間の平均死亡率は三七分の一であって、その前の二十年間の平均たる三五弱分の一よりよくなっている。一七九五年に終る二十年間に増加率は逓増していないのであるから、死亡率の減少は予防的妨げの作用の増大によって生じたものに違いない。同教授から得たもう一つの計算は、この推測を確証するように思われる。ジュウスミルヒが引用している1)[#「1)」は縦中横、行右小書き]ワルゲンティン氏の説によれば、現在夫婦五組に対し年に一人の子供が生れる割合であったが、前記の後の方の時期には、現在夫婦の年出生に対する比は、五・一対一、私生児を除けば五・三対一であった。これは後の方の時期には、結婚が早婚でなくまた多産的でなかったことの、証拠である。
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1)[#「1)」は縦中横] 〔Go:ttliche Ordnung, vol. i. c. vi. s. 120, p. 231.〕
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一八二五年(訳註――本章の以下の部分は第六版のみに現れる。)
その後の報告から見ると、スウェーデンの健康状態は引続き増進していることがわかるが、この事実から吾々は、人民大衆の境遇は改善されつつあると推論して間違いないであろう。
スウェーデン全部とフィンランドとで、一八〇五年に終る五年間に、各年齢の生存者平均数は、男子、一、五六四、六一一、女子、一、六八三、四五七、合計、三、二四八、〇六八であった。年平均死亡は、男子、四〇、一四七、女子、三九、二六六、すなわち年死亡率は、男子、三八・九七分の一、女子、四二・八七分の一、平均、四〇・九二分の一の割合である1)[#「1)」は縦中横、行右小書き]。
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1)[#「1)」は縦中横] 〔Transactions of the Royal Academy of Sciences at Stockholm for the year 1809, and Supplement to the Encyclopae&dia Britannica, article Mortality, by Milne, Actuary to the Sun Life Assurance Society.〕 ここに挙げた五年間には何も顕著な伝染病はなく、また種痘は一八〇四年に開始された。
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年平均出生は、男子、五五、一一九、女子、五二、七六二、合計、一〇七、八八二、すなわち男子出生の男子人口に対する比率は、一対二八・三八、女子出生の女子人口に対する比率は、一対三一・九二、平均、一対三〇・一五である。
以上の資料に基づいてミルン氏の作成した貴重な表から見ると、一八〇五年に終る五年間スウェーデンを支配した死亡法則によれば、出生時の平均余命は、男子、三七・八二〇、女子、四一・〇一九、男女三九・三八五であり、そして男子の半数はほぼ四三歳まで、女子の半数はほとんど四八歳まで生存し、従って出生総数の半数は四五歳まで生存することとなるであろう。
出生率は一対三〇・一五、死亡率は一対四〇・九二であるから、年々の出生超過は人口に対して一対一一四・五となり、これは、それが持続すれば(第二篇第十一章末尾の第二表によれば)八〇年未満で人口を倍加せしめる増加率である。
『百科辞典評論』〔Revue Encyclope'dique〕 の一八二五年三月号には、一七四八年以降のスウェーデンの人口増加に関する調査委員会の調査結果につき短い報告が載っているが、それによって見ると、フィンランドを除くいわゆるスウェーデン本土の人口は、当時、一、七三六、四八三、一七七三年には、一、九五八、七九七、一七九八年には、二、三五二、二九八、一八二三年には、二、六八七、四五七人であることがわかる。一八二三年には、死亡は、五六、〇五四、出生は、九八、二五九である。従って、この年だけの出生超過は、四二、二〇五であり、そして翌一八二四年にも同一の超過が生ずるものと想定すれば、最近十五年間の平均年超過は、二三、三三三であろう。これは平均人口に対し一対一〇八の比率となるが、この超過が持続するならば、人口は約七五年で倍加するであろう。右の数字によれば、一八二三年の出生の人口に対する比率は一対二七・三、死亡は一対四七・九である。従って、この国の健康状態及び人口増加率は、一八〇五年以降引
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