閨vに傍点]大であるため、人口に対する予防的妨げはノルウェイと同程度には行われておらず、その結果として、積極[#「積極」に傍点]的妨げがより有力に作用しており、すなわち死亡率がより[#「より」に傍点]大である。
 ワルゲンティン氏が『ストックホルム王立学士院記録梗概』〔Me'moires abre'ge's de l'Acade'mie Royale des Sciences de Stockholm〕 で発表した論文1)[#「1)」は縦中横、行右小書き]によれば、一六六三年に終る九年間の全スウェーデンの年平均死亡率は、総人口に対し、一対三四・四分の三であった2)[#「2)」は縦中横、行右小書き]。ワルゲンティン氏は、この表の続きをプライス博士に提供したが、その二十一年間の平均は、これとほとんど同一の、一対三四・五分の三という結果を示している3)[#「3)」は縦中横、行右小書き]。これは疑いもなく、スウェーデンの人口の中《うち》非常に多くが農業に従事していることを考えると、非常に大きな死亡率である。カンツレエルのスウェーデンに関する記述にある若干の計算から見ると、都市人口の農村人口に対する比はわずかに一対一三に過ぎない4)[#「4)」は縦中横、行右小書き]。しかるに人口稠密な国では、この比率はしばしば一対三またはそれ以上である5)[#「5)」は縦中横、行右小書き]。従って都市の高い死亡率は、スウェーデンにおいては、一般死亡率に著しい影響を与え得ないのである。
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 1)[#「1)」は縦中横] Vol. i. 4to. printed at Paris, 1772.
 2)[#「2)」は縦中横] Id. p. 27.
 3)[#「3)」は縦中横] Price's Observ. on Revers. Paym. vol. ii. p. 126, 4th edit.
 4)[#「4)」は縦中横] 〔Me'moires pour servir a` la connaissance des affaires politiques et e'conomique du Royaume de Sue`de, 4to. 1776, ch. vi. p. 187.〕 この著作はその内容がきわめて正確なものと考えられており、ストックホルムでは多大の信用を博している。
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