256.
3)[#「3)」は縦中横] Id. c. iv. p. 242.
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一般的に云えば、蒙昧人は、その極端な無智、その身体の不潔、その小屋のつまって汚れているところから1)[#「1)」は縦中横、行右小書き]、通常人口稀薄な地方に伴う利点、すなわち人口稠密な地方よりも流行病から免れうるという利点を、失っている。アメリカのある地方では、家屋は多くの異った家族を容れるように作られる。そして八十人も百人もが同じ屋根の下に群居している。家族が分れて暮している場合には、その小屋は極度に小さく、つまっており、みすぼらしく、窓は無く、そしてその入口は非常に低くて、そこに入るには手と膝で這わなければならない2)[#「2)」は縦中横、行右小書き]。アメリカの西北岸地方では、家屋は一般に大きい。そしてミイアスは、ヌウトカ・サウンドに近いある酋長に属している非常に大きな家のことを記しているが、そこでは、八百人の人間が食事をしたり、坐ったり、寝たりするのである3)[#「3)」は縦中横、行右小書き]。すべての旅行者は、この海岸地方の人民の住居の不潔と身体のきたなさについては見解が一致している4)[#「4)」は縦中横、行右小書き]。キャプテン・クックは、彼らが群をなす虱を摘まみ取って食うと書いており5)[#「5)」は縦中横、行右小書き]、また彼らの住居の状態を最大の厭悪をもって述べている6)[#「6)」は縦中横、行右小書き]。ペルウズは、彼らの小屋は世界中の既知のいかなる動物の洞窟とも比較しえない不潔と臭気を有っている、と云っている7)[#「7)」は縦中横、行右小書き]。
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1)[#「1)」は縦中横] シャルルヴォアは、アメリカ人の小屋の極度の不潔と悪臭とを語るに最も強い言葉を使っている。曰く、『病気にかからずにその小屋の中に入ることは出来ない。』またその食事の不潔について曰く、『身の毛がよだつ、』と。Vol. iii. p. 338.
2)[#「2)」は縦中横] Robertson, b. iv. p. 182. Voyage d'Ulloa, tom. i. p. 340.
3)[#「3)」は縦中横] Meares's Voyage, ch. xii. p. 138.
4)[#「4)」は縦中横] Id. ch. xxiii. p
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