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人口に対する積極的妨げとしては、これらの小国家がほとんど不断に行う戦争以外にこれを求める必要はない。ただし少くともアテネに一度激しい疫病が流行したという記録がある。そしてプラトンはその共和国が疾病によって大いに減少する場合を想定している1)[#「1)」は縦中横、行右小書き]。彼らの戦争は啻にほとんど不断であったばかりでなく、また極度に流血的であった。小部隊でその全部がおそらく近接戦を行うのであるから、これは、大部隊をなしていてその大部分がしばしば接近しない近代の軍隊に比較して、戦死者の割合が遥かに多かったことであろう2)[#「2)」は縦中横、行右小書き]。そしてこれら共和国の自由市民は一般に全部兵士としてあらゆる戦争に従事したのであるから、損害は非常に深酷であり、そして極めて容易には恢復されないと思われるのである。
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1)[#「1)」は縦中横] De Legibus, lib. v.
2)[#「2)」は縦中横] Hume's Essay, c. xi. p. 451.
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第十四章 ロウマ人における人口に対する妨げについて
イタリアの比較的小さな諸国家において戦争によってもたらされた荒廃は、なかんずくロウマ人が権力追及の争闘をしていた期間には、ギリシアにおけるよりもいっそう大であったように思われる。ウォレイスは、その『人口数論』において、当時剣によって倒れた夥しい人数に言及した後、曰く、『この時代のイタリア人の歴史を正確に調べてみると、吾々は、イタリアが完全に制服されてしまうまでに、かの不断の戦争に従事したあれほどの夥しい人間がいかにして調達され得たかを、いぶからざるを得ない1)[#「1)」は縦中横、行右小書き]。』と。またリヴイは、ヴォルスキ族やイークイ族が、あれほどしばしば征服されながら、新らしい軍隊を戦場にもたらし得たことを、非常に驚いている2)[#「2)」は縦中横、行右小書き]。しかし、戦争による不断の人口減少が人口増加力をほとんど余す所なく発揮せしめる習慣を生み出し、そして境遇を同じくしない他の国家に通常見られるよりも遥かに大きな比例の出生と、健全な子供とが現れ、これが成人となり武器を執り得るようになるという、極めてあり得べき事実を仮定すれば、この不
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