ノ放火し、そして逃亡する住人は、生産物を少しも消費しないように、土地の所有者によつて射殺される、と云っている1)[#「1)」は縦中横、行右小書き]。
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 1)[#「1)」は縦中横] Hist. des Indes, tom. i. liv. i. p. 97. 8vo. 10 vols. Paris, 1795.
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 社会の中流及び上流階級のものすら、家族を養うことが困難であるために、またはその階級から下落することを恐れて、印度のある地方の人民は、多数の子供が生れないようにするために、極めて惨酷な手段をとるに至っている。ベナレス州の一地方ジュナポオルの辺境のある種族に、女児を殺す習慣のあることは、十分に証明されている。母親は彼らを餓死させるのを余儀なくされた。人々はかかる惨酷な習慣の理由として、その娘に適当な配偶者を得るには、非常な費用がかかることを挙げていた。これにはただ一つの例外の村があったが、そこには数人の老嬢がいた。
 かかる原則によれば当然に種族は永続し得ないということになるであろう。しかしこの一般原則に対する特殊の例外と他の種族との通婚が、種族維持の目的には十分であった。東印度会社はこれらの人民に、この非人道的な慣行を継続しないという約束を無理にさせたのである1)[#「1)」は縦中横、行右小書き]。
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 1)[#「1)」は縦中横] Asiatic Researches, vol. iv. p. 354.
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 マラバアル海岸地方では、ネイル族は正則の婚姻を行わず、そして相続権は兄弟の母に属するか、または姉妹の息子に属するが、それは子供の父は常に不確実ということになっているからである。
 婆羅門の間では、一人以上の兄弟がある揚合には、そのうち長兄のみが結婚する。かくして独身生活を送る弟達は、ネイル族風の結婚をせずに、ネイル族の女子と同棲する。長兄に息子がいない場合に、はじめて次兄が結婚する。
 ネイル族の間では、一人のネイル女子が二人または四人またはおそらくそれ以上の男性と契るのが習慣である。
 大工、鍛冶屋、その他の如き下層階級は、その上層者を模倣しているが、違うところは、血統に間隙が生ずるのを防ぐ目的で一人の女子に対する共同関係を兄弟及び血縁男子に限っている点であ
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