送った、と喞っている1)[#「1)」は縦中横、行右小書き]。パラスによれば、ヴォルガ河附近の地方のドイツ移民ですら、この最後の点では欠けているというが2)[#「2)」は縦中横、行右小書き]、これはたしかに最も本質的な点である。実に、勤労の習慣の輸入は、一国の人口にとり、単に数の上から考えた、男女の輸入よりも、限りなく重大なことであると云つて、間違いない。全人民の習慣を一挙に変え、そして思うがままに勤労を指導することが出来たならば、いかなる政府も外国移民を奨励するようなことをしなくとも済むであろう。しかし久しきに亙る習慣を変えるということは、すべての企ての中で最も困難なものである。シベリアの農民が英蘭《イングランド》の労働者のもつような勤労心と活動性とをもつようになるには、最も好郡合なる事情の下においても、多年の日時が経過しなければならない。そしてロシア政府はシベリアの牧畜民を農業に転向させるために不断の努力を払って来ているけれども、しかも多数のものは、彼らをその有害な懶惰《らんだ》から脱却せしめ得るあらゆる企図に対して、頑固な反抗を続けているのである3)[#「3)」は縦中横、行右小書き]。
[#ここから2字下げ]
1)[#「1)」は縦中横] Voy. de Pallas, tom. v. p. 5.
2)[#「2)」は縦中横] Id. p. 253.
3)[#「3)」は縦中横] Tooke's Russian Empire, vol. iii. p. 313.
[#ここで字下げ終わり]
右の外多数の原因が、ロシア植民地の人口が生殖力の許す限り急速に増大することを妨げている。シベリアの低地地方の一部は、沼沢が多いので不健康であり1)[#「1)」は縦中横、行右小書き]、そして損害の大きい大流行病が頻々と家畜を襲っている2)[#「2)」は縦中横、行右小書き]。ヴォルガ河附近の地方では、土壌は自然的には富んでいるけれども、しかし旱魃が頻々と起るので、三度に一度以上の豊作は滅多にない3)[#「3)」は縦中横、行右小書き]。サラトフの入植者は、入植後数年にして、二つの原因によって他の地方に移住せざる得なくなり、そして百万ルウブル以上に及ぶ彼らの家屋建築費の全額が、女帝から送附された4)[#「4)」は縦中横、行右小書き]。安全の目的のためかまたは便宜の目的のために、各植民
前へ
次へ
全195ページ中138ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
吉田 秀夫 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング