@Revolution Sermon. London 1790.
William Coxe ; A Letter to the Rev. Richard Price, etc. London 1790.
[#ここで字下げ終わり]
 この論争の口火を切ったものはリチャアド・プライスである。彼はそれまで英国に関する人口論争に参加し、英国の人口減退を主張し、貧困に関する世論を喚起せんとしていたのであった1)[#「1)」は縦中横、行右小書き]。しかるに彼は今やフランス革命を見、それが名誉革命の精神と相通ずることはなはだ多きを感じた。しかし彼によれば、名誉革命は大事業ではあったが決して完全な事業ではなかった。そこで彼は、フランス革命に倣い、名誉革命の精神に復帰して、英国の社会的並びに政治的の改革を行わんことを、主張したのである。すなわち彼は一七八九年の『名誉革命記念協会』の集会において一場の説教を試み、愛国心を論じ、我国を愛するがためにはそれをして愛せられるに値するものたらしめる必要のあることを説き、今や自由の光はアメリカに始まってフランスに達し、終に全ヨオロッパを覚醒せしめんとしている、と主張
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