アこから2字下げ、折り返して3字下げ]
〔訳註〕これは次の形で出版された。
Malthus, Reply to the chief Objections which have been urged against the Essay on the Principle of Population. Published in an Appendix to the third Edition. London 1806.
[#ここで字下げ終わり]
 上下両巻をなるべく同じ大きさにするために印刷者の方で両巻の『索引』を第一巻の終りの方に附することとした。『附録』と『索引』とがこんなに長くなろうとは初めは分らなかったが、もし分っていたら両巻をもっと都合よく分割したことであろう。
[#改ページ]

       第五版序言(訳註――第五、六両版に掲載)

 この『人口論』は、大戦争があり同時に特殊の事情によって外国貿易が極めて栄えた時期に、はじめて公刊された。
 従って本書は人間に対し異常な需要があり、人口過剰から何等かの害悪が生ずる可能があるとはほとんど考えられない時に、公衆の前に現れた訳である。こういう不利益があったのであるから、その成功は合理的に期待され得べかりし程度以上のものであった。従って、その次の時期はこれと種類を異にして最も著しくその原理を例証しその結論を確証した時期となったが、この時期には本書はその興味を失わないものと考えられ得よう。
 従って、問題の性質は永久的興味を有し将来それには多くの注意を払われるであろうと考えらるべきものであるから、私としては、その後の経験と知識とによって私が知り得た本書の誤りを正し、かつ本書を改善しその有用性を一層大ならしめる如き増補や変更を加えざるを得ないのである。
 この問題の前半についてもっと多くの歴史的例証を加えるということならば容易なことであったであろう。しかし私が前に述べた如くに、各特定の妨げが自然増加力を各々どれだけ破壊するかを確証すべき十分正確な記述はやはり得ることが出来ないので、手に入れ得る唯一種類の極めて豊富にある証拠から私が前に得た結論は、全く同じ種類の証拠をもっと集めてみた所でその力を加えるものではないように私には思われた。
 従って最初の二篇では増補はフランスに関する新らしい一章と英蘭に関する一章とだけであり、
前へ 次へ
全47ページ中44ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
吉田 秀夫 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング