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第七節 それによって価格[#「価格」に傍点]が常に表現される媒介物たる貨幣の価値における変動による、または貨幣が購買する貨物の価値における変動による、種々なる結果。
[#ここで字下げ終わり]
(二二)既に述べた如くに、他の物の価値の相対的変化の原因をより[#「より」に傍点]明かに指摘せんがために、私は、貨幣は価値において不変であると考える場合があろうけれども、財貨の価格が、私の既に言及した原因、すなわちそれを生産するに必要な労働の分量の異るによって変動することに伴う結果と、それが貨幣そのものの価値の変動によって変動することに伴う結果との相違を、注意することは有用であろう。
貨幣は、一つの可変的貨物であるから、貨幣労賃の騰貴はしばしば、貨幣価値の下落によって惹起されるであろう。この原因による労賃の騰貴は普《あまね》く、貨幣の貨物の価格の騰貴を伴うであろう、しかしかかる場合には、労働とすべての貨物とが相互の関係において変動しておらず、かつ変動が貨幣に限られていたことが、見出されるであろう。
貨幣は、外国から取得される貨物であり、あらゆる文明諸国間の交換の一般
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