驍ニは、されていない。英国及びフランスは、現在よりも中世の方がより[#「より」に傍点]不完全に耕作されていた。両国は遥かにより[#「より」に傍点]少い粗生生産物を生産していた。それにもかかわらず、吾々が他の諸物の価値との比較によって判断し得るすべてから推せば、穀物はより[#「より」に傍点]高い価格では売られていなかった。生産物がより[#「より」に傍点]少なかったとしても、人口もまたそうであった。需要の弱小が供給の微弱を償っていた。』第二巻、三三八頁(編者註一)。セイ氏は、貨物の価格は労働の価格によって左右されるという意見に感銘し、そして正当に、すべての種類の慈善的施設は、人口をしからざればそうあるべき以上に増加せしめ、従って、労賃を低下せしめる所の、傾向を有つと推測しつつ、次の如く言う、『私は、英国から来る財貨の低廉なのは、一部分は、その国に存在する多くの慈善的施設に起因するものではないかと考える。』第二巻、二七七頁(編者註二)、これは、労賃が価格を左右すると主張する者にあっては、論理一貫せる意見である。
(編者註一)正確には、三三七頁、註二。
(編者註二)同頁、註一。
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