が有っていたと正確に同一の価値たる七、二〇〇、〇〇〇に減少し、従って社会はかかることによっては利得もせずまた損失もしないであろう。しかし貨幣の騰貴以後にも以前と同様に二百万が租税として徴収されるならば、社会は一年につき二〇〇、〇〇〇だけより[#「より」に傍点]貧しくなり、その租税は実際には九分の一だけ高められたことになるであろう。貨幣の価値を変更することによって貨物の貨幣価値を変更し、しかも租税によって同一貨幣額を徴収することは、かくて疑いもなく、社会の負担を増加することになる。
 しかし、一千万の純収入の中《うち》、地主は五百万を地代として受取り、そして生産の容易なるためまたは穀物の輸入によって、この財貨の必要労働原費が一百万だけ減少すると仮定すれば、地代は一百万だけ下落し、そして多量の貨物の価格もまた同一額だけ下落するであろうが、しかし純収入は以前と正確に同一であろう。総所得はなるほど単に一千九百万でもあり、そしてそれを手に入れんがための必要支出は九百万でもあろうが、しかし純所得は一千万であろう。さてこの減少せる総所得から二百万が租税として徴収されると仮定すれば社会は全体としてより[#「より」に傍点]富むであろうか、より[#「より」に傍点]貧しくなるであろうか? 確かにより[#「より」に傍点]富むであろう。けだし、その租税の支払以後にも、社会は、以前と同様に、八百万の純所得を有ち、それは量は増加したが価格は二〇対一九の比例で下落した貨物の購買に充てられるであろう。かくて啻に同一の課税が負担され得るのみならず、更にまたより[#「より」に傍点]大なる租税が負担され得、しかも人民大衆は便利品及び必要品の供給が改善され得るであろう。
 もし社会の純所得が、同一の貨幣課税を支払った以後にも以前と同じ大いさであり、そして土地保有者の階級が地代の下落によって一百万を失うとすれば、他の生産的階級は物価の下落にもかかわらず増加せる貨幣所得を得るに相違ない。資本家はこの際に二重に利得するであろう。彼自身及び彼れの家族によって消費される穀物や肉は価格が下落し、また彼れの僕婢や園丁やその他すべての種類の労働者の労賃もまた、下落するであろう。彼れの牛馬は費用がより[#「より」に傍点]かからなくなり、より[#「より」に傍点]少い出費で飼養されるであろう。粗生生産物がその価格の主要部分として
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