ネいとすれば、彼が他の事業においてかかる利潤を得ることが出来る時にその職業を中止しないという理由はないからである。
 十分一税と粗生生産物に対する租税との間の唯一の差違は、一方は可変的貨幣租税であり他方は定額貨幣租税であることである。穀物を生産する便宜が増加もせず減少もしない所の、社会の停止的状態においては、それらはその結果において正確に同一であろう、けだしかかる状態においては、穀物は不変的価格にあり、従って租税もまた不変であろうからである。退歩的状態か、または農業において大改良がなされ従って粗生生産物が他の物に比較して価値において下落するであろう所の状態かにおいては、十分一税は永続的貨幣租税よりもより[#「より」に傍点]軽い租税であろう。けだしもし穀価が四|磅《ポンド》から三|磅《ポンド》に下落するならば、租税は八シリングから六シリングに下落するであろうからである。社会の進歩的状態――しかも農業における何らの著しい改良もない状態――においては、穀価は騰貴し、そして十分一税は永続的貨幣租税よりもより[#「より」に傍点]重い租税となろう。もし穀物が四|磅《ポンド》から五|磅《ポンド》に騰貴するならば、同一の土地に対する十分一税は八シリングから十シリングに騰貴するであろう。
 十分一税も貨幣租税も地主の貨幣地代には影響を及ぼさないであろうが、しかし両者は穀物地代には著しく影響を及ぼすであろう。吾々は既に、貨幣租税が穀物地代に影響する仕方を論じたが、同様な結果が十分一税によっても生み出さるべきことは等しく明かである。もし第一、第二、第三等地が各々一八〇、一七〇、及び一六〇クヲタアを生産するならば、地主は第一等地に対しては、二十クヲタア、また第二等地に対しては十クヲタアであろう。しかしそれらは十分一税を支払った後には、もはやこの比例を維持しないであろう。けだしもしその各々から十分の一が徴収されるならば、残りの生産物は一六二クヲタア、一四四クヲタアとなり、従って第一等地の穀物地代は一八クヲタアに、また第二等地のそれは九クヲタアに、減少させられるであろうからである。しかし穀価は四|磅《ポンド》から四|磅《ポンド》八シリング一〇・三分の二ペンスに騰貴するであろう。けだし一四四クヲタアが四|磅《ポンド》に対する割合は、一六〇クヲタアが四|磅《ポンド》八シリング一〇・三分の二ペンスに
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