た1)[#「1)」は縦中横、行右小書き]。この適宜な努力は、ピイタア一世の既往の業績と相俟って、当然予期せられる如く、顕著な効果を挙げた。そして数世紀の間ほとんど人口が停止しまたはせいぜいのところ極めて遅々として増加しただけで眠っていたロシアの領土、なかんずくアジア方面の領土は、近年突如として活動を開始したようである。シベリアのより[#「より」に傍点]肥沃な諸州の人口は、その土壌の豊度に比べればなお極めて不十分であるけれども、それらの中のある地方では農業は少なからず栄えており、そして多量の穀物が栽培されている。一七九六年に起った一般的の凶作の際に、イセツク州は収穫が乏しいにもかかわらず、すべての近隣諸州を飢饉の恐怖から免れしめた上に、ウラルの鋳物業者や鍛冶屋に通常通り供給することが出来た2)[#「2)」は縦中横、行右小書き]。またイェニセイ河流域のクラスノヤルスク地方においては、住民が怠惰で飲酒好きであるにもかかわらず、穀物は非常に豊富であり、ために一般的の凶作は今まで知られていない3)[#「3)」は縦中横、行右小書き]。パラスは、二百年とは古くない昔のシベリアが、全然未知の荒野であり
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