の労働の結果をふいにさせることになるかもしれない。けだし相互の侵略に際して、運び去り得ない一切の糧秣《りょうまつ》と食糧はこれを焼き払い打ち毀すのが一般の慣《なら》いらしいからである1)[#「1)」は縦中横、行右小書き]。従って韃靼人は冬期間家畜の中の最も価値の多いもののみを養い、残りのものは自ら乏しい牧草を勝手に食うに委せる。この貧弱な生活は、苛烈な寒さと相俟って、当然にその一大部分を滅してしまう2)[#「2)」は縦中横、行右小書き]。種族の人口はその畜群の人口できまる。そして韃靼人の平均数は、沙漠の野生の馬の数と同じく、年々囘帰する冬の寒さと食料不足とのために極めて低く抑止され、かくて夏期の豊富な産物の全部を消費し得ないということになるのである。
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1)[#「1)」は縦中横]『麦や秣《まぐさ》の塚はすべて火を放たれた。………百五十の部落は同様に焼かれた。』〔Me'moires du Baron de Tott, tom. i. p. 272.〕 彼はある韃靼の軍隊の蹂躪と、冬の遠征における苦難とにつき、興味ある記述を与えている。『この日その軍隊は、三、〇〇〇
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