Q)」は縦中横、行右小書き]。』
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1)[#「1)」は縦中横] Robertson, p. 196
2)[#「2)」は縦中横] P. 194.
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蒙昧生活と文明生活との比較において絶えず最も矛盾した推理を行っているレイナル僧正は、ある場所で、蒙昧人は間違いなく適当な生活資料を得ていると云いながら、しかもカナダの民族について記しているところでは、彼らは鳥獣や魚の豊富な国に住むにもかかわらず、ある季節には、また時には一年中、この資源を得られないと述べ、かくて生ずる飢饉は、余りに相互に離れ合っているので助け合うことの出来ないこれら人民の間に、大きな破滅をもたらす、と云っている1)[#「1)」は縦中横、行右小書き]。
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1)[#「1)」は縦中横] Raynal, Histoire des Indes, tom. viii. l. xv. p. 22.
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シャルルボワは宣教師が蒙る不便と窮状とを述べているが、その中で、彼がこれまで述べた害悪よりももっと大きな害悪が一再ならず起るが、それに比べれば一切の他のものは何でもないと云わねばならぬ、と云っている。これは飢饉である。なるほど――と彼は云う――蒙昧人がその飢餓に堪える忍耐力は、飢餓に対する不用意と匹敵するが、しかし彼らは時にその維持能力以上のひどい目にあうのである1)[#「1)」は縦中横、行右小書き]。
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1)[#「1)」は縦中横] Hist. N. Fr. tom. iii. p. 338.
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アメリカ土人の大部分では、農業上若干進歩しているものでさえ、一年のある季節には森林の中に散らばり、一年の食料の主要部分として狩猟の獲物で数ヵ月暮すのが、一般の習慣である1)[#「1)」は縦中横、行右小書き]。その部落に残っていれば彼らは確実に飢饉に会わなければならぬが2)[#「2)」は縦中横、行右小書き]、森林へ行ったからとて、必ずしもそれから確実に免れるとはきまっていない。鳥獣に不足のないところですら、最も優れた猟人でさえ時に獲物の得られぬことがある3)[#「3)」は縦中横、行右小書き]。しかもこの獲物のないときには、狩猟者や旅行者は、森林の中で最も惨酷な欠乏に曝されるのである4)
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