ハ性を有たぬものである。たとえば封建社会に特殊なる歴史的法則は、資本制社会とは何らの関係をも有ち得ない、等。かくて資本制社会における労働者階級の労賃現象の説明は、これを超越的な自然法則に求むべきではなく、または社会一般に通ずる形式的法則に求むべきでもなく、実に資本制社会に特有な資本の法則の中に求めらるべきものである。
 かかる線に沿ってのマルサス批判は、まずジョン・ウェイランド、アーチボオルド・アリスン、ジョオジ・エンサア、シモンド・ド・シスモンディ等を通って発展して来たのであるが、それは終に総括的最終的にカアル・マルクスによってその完成点に達したのである1)[#「1)」は縦中横、行右小書き]。
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 1)[#「1)」は縦中横] John Weyland ; The Principles of Population and Production, etc. London 1816.
Archibald Alison ; The Principles of Population, etc. Edinburgh & London 1840.
Geor
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