から、重要と思われるもののみを表すこととした。
五、なお各版の出版年次は次の通りである。
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第一版――一七九八年
第二版――一八〇三年
第三版――一八〇六年
第四版――一八〇七年
第五版――一八一七年
第六版――一八二六年
[#ここで字下げ終わり]
 右の各版相互の関係については、詳しくは巻頭の『解説』を参照せられたい。
[#改ページ]

     マルサス『人口論』解説

        一
 トマス・ロバト・マルサスの『人口論』(Thomas Robert Malthus, An Essay on the Principle of Population.)が匿名の下にはじめて世に現れたのは、一七九八年である。
 それはフランス大革命とそれに続くナポレオン戦争の時代であった。そして『人口論』はまさしく一つのフランス革命の子であると云うことが出来る。しかしそれは革命の側に立ってこれを鼓舞する書ではなく、革命の情熱に冷水を浴びせる書であった。
 由来フランスは、一七八九年の大革命に至るまでは、絶対王制によって統治されていた。しかし実際上の権力は貴族及び僧侶の手にあっ
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