ion, very much enlarged.
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 かくて『人口論』第二版は第一版に比して著しく尨大なものとなったが、なお彼れの主観においては極めて重大なもう一つの変更がある。それは第三の妨げとしての『道徳的抑制』の導入である。第一版においては、より[#「より」に傍点]大なる力たる人口の力は、罪悪及び窮乏の二つの妨げのみによって、食物の水準にまで圧縮されるというのであったが、第二版においてはこの二つの妨げに加えて、『道徳的抑制』すなわち結婚し得る境遇に至るまで結婚を差控えその間道徳的生活を送ることを挙げている。この変更は論敵ゴドウィン自身の示唆によるものと想像されるが1)[#「1)」は縦中横、行右小書き]、マルサスはこの修正を極めて重視している。これについては『人口論』第二版の序言、その他その本文の関係箇所における彼自身の記述に詳しい。
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 1)[#「1)」は縦中横] William Godwin ; Thoughts occasioned by the Perusal of Dr. Parr's Spital Sermon, etc. 
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