所に突進して、日頃の鬱を散ずることであろう。その結果彼らに悪習慣を作らしめるのみである。ゆえに欧米各国の如く、普く文明の行き渡らない我邦においては断じて雇人に日曜の休暇を与えないがよいという説である。
 自分は開業以来この問題のため幾回苦慮したであろう。幾人の意見をきき、そうして自分はますます迷った。けれどもついに店員に向って半日休暇を与えることに決った。この結果はやはり誰もいう如く、月曜日はたしかに不成績であった。日曜の休暇は、営業上収入[#「収入」は底本では「収人」]の減少を来たすが、それは意とするに足りない。ただこれがために惰気を生ずるのを恐れるのである。朝も例日よりはおそく起き、配達にも手間が取れる。下女もふらふらとヘマばかり働く、菓子の製造が遅れる。店が乱雑を極めるというように、万事不都合たらたらである。しかしこの休暇を楽しませつつ労働せしむれば、休みなき七日よりは六日間の仕事は好結果を示している。たとえ休みを与えることによって、多少の不都合を生ずるとしても、あれも人の子樽拾い[#「樽拾い」は底本では「樽捨い」]、小僧も女中もやはり人の大切な子である。一週に一日あるいは半日の
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