さすがの英国商人も狼狽の気味であり、政治家の間にも何とかして米国資本の大百貨店を抑えなければならないと云う意見さえ起って居ます」とのことで、その他委しい話を聞きましたが、とにかく米国人の活発さを目のあたりに見て、少々羨ましくもありました。
日本から欧州に来るまでの四十日間、常に英国人の勢力に圧せられし地を見た私には、その英国人を圧迫する、米人の雄飛に対して痛快を感じた次第であります。
大資本を有する三越の如きも、いたずらに小さな内地において「我が三越は世界いずれかの百貨店に劣らない」などと空威張りせずに、眼を海外に転じて、ロンドンであるとか、パリであるとかいう、世界の市場に乗り出して貰いたいと思います。そうなれば特に海外視察に人を派遣する必要もなく、輸入品[#「輸入品」は底本では「輸人品」]なども必ず安く仕入れることが出来て、東京の本居もますます繁昌するようになる。これがすなわち米国商人のやり方であります。三越なら必ず相当の事績をあげ得ると私は信じます。
個人商店に望む
今日の百貨店は文明の利器を極度に利用し、最も進んだ方法を採り、商品の仕入の如きも世界的に広く求めて
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