引をして、彼らにシテやられないという研究をしなければ、日本の将来も、印度のようになりはしないかと、旅行中しみじみ考えさせられました。
ちょうど、私が乗りました船に海軍の大佐中佐級の方々が十人ほど乗って居られましたが、この方々とも非常に懇意になっていろいろ話をした際に、「日本の陸海軍は世界のいずれの国にもひけをとるところはないが、何分日本は貧乏であるゆえ、飛行機を沢山作りたくも、また軍艦の優秀なのを造りたくも出来ない。相馬さん、あなたは商人だから軍艦の二三艘も寄付しなさい」と冗談に云われましたが、私は単に冗談とのみ考えることが出来ず、そういう軍人の方々に対して商人として顔向けが出来ないような気がしたのでありました。自分も旅行より帰ったら自らも奮発し、また他の方々にもおすすめして、今までに奪われて居る商権は取り止めて、印度の轍を踏まないように心掛けねばならないと考え、今度の旅行にその方面の研究も加える事にして、幾分気を付けてまいったのであります。
百貨店の研究
英国、ドイツ、フランス等においてほとんどありとあらゆる百貨店を見て廻りましたが、東京の三越ほど賑かに繁昌している百
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