社では少年社員に休み時間を十分に与えずに永く使うそうだし、ある婦人雑誌でも社長が時間を超越して頑張っているので、社員達はオソレをなしているそうだが、使う方ではそれで能率が一段とあがっているつもりで喜んでいるだろうが、真剣に働く真面目な者にはとても勤まるものではない、だから真面目な者はやめてしまって要領のいい人間だけが残ることになる。そして三時間で出来る仕事を一日中引きのばしてみたり要領よくサボったりする。これはむしろ当然のことである。使う方になってみれば永く店に頑張っているのも面白かろうが、使われる方ではやりきれぬ。そこは使われている者の気持を汲んでやらねばならない。むやみに長時間コキ使うことは発展性のある真面目な社員を逃がして要領のいい人間しか集め得ないで、大局的に非常な不利に相違ない。もう一つ、雇人の四十人も使っている大きな店の主人公の話であるが、この人がまた粘り屋で毎日十一時すぎまで店に頑張っている、そこで雇人の閉口していることはいうまでもなかろうが、御家庭の奥様までコボしているありさまだ。この人は店の仕事に自分が手を下さぬと気が済まぬ、人に任せておけない性分なのである。まことに
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