して、へたな女でも引張るということになるのは当り前ですよ。」
十五時間も十六時間も小僧に仕事をさせるのは無理で、朝の仕事が一通り片付いたら、余り早く朝廻ると、お得意で迷惑するから、一時間、手紙を書くなり、本を読むなり、勝手にしろと言えば、どんなに小僧は喜ぶかしれない。午後も御用を訊いて来たら、一時間休ませれば、小僧の働きぶりが違ってくる。また雨が降れば休ませる。今日は雨が降ったお蔭で一日暇が貰えたということになれば本当に満足する。給金も二十二になれば相当役に立つから、十円では少ないと思う。」
すると、
「あなたの所はいくらやる」
と聞くから、二十二には四十四五円くれていると言ったら、へえーと驚いていた。
食べ物はどうかと言うと、悪いと言う。
「食べ物が悪くて月給が四分の一じゃひどい。私の所は、働く時間は十時間で、月三回休みがあり、お客様が黒山のようになっていても、自分の時間になればドンドン帰ってしまう。帰って野球する者もあれば、ハイキングする者もある、将棋をする者もあるし、それは自分の勝手である。だから、あなたの方で言うことを聴かんというのは、あなたの方が悪いのだ」
と話して
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