、二十二になって、あなたの店ではあなたより役に立つだろうと言えば、ええ外なんかいっさいそれにやらせていますと言う、それならあなたの店の半分も背負っているのも同じじゃないか、それに休みは一つもやらず、月給十円はあまり安すぎる。あなたの店は損をしていますまい、と言えば、
「ええ、十年間、五千円の貯金が出来ました」「それでは相当の店じゃないか。もっと待遇をよくしなければいかん。あなたの親切が足りないからということになる。ことにあなたはインテリだから、その小学校きりしか出ていない小僧さんに対して、本当の同情を持っていない。教育のないおかみさんなら、あなたよりもっと温かいと思う。おっかさんに仕えているという気持は、その小僧にはないと思う。それは、あなたが主人として一つもその小僧さんに対して真の同情を持ってないからだ」。
と、まずいろいろと説いて聴かせたが、その人は少し不足に思って帰っていった。
すると、それから三日ほどたって来て言うには、
「私は三晩ねむれませんでした。よく考えてみると、自分の都合だけで使って、なるほど、親切も足りなかったと思います。自分の悪いということが分りました。分りまし
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