なか合いにくいことを話すと、その家の金銭登録器も毎日ちょうど私の方のと同じくらい記録するのであったが、知人は「そんなことはない、うちでは日に何千万の出入りがあっても、器械の記録と実際と違うなんてそんなことは断じてない」という。しかし私は店の会計係を信じているので「違うこともある」と主張した。すると奥さんが妙な顔をして「そう言われればおかしいことがあった」といって次のことを話し出した。奥さんがある日外出するので、店の会計係に懐中の五円紙弊を一枚出して両替させた。あとで気がついて見ると銀貨は六円になっていた。これはわるいことをしたさぞ勘定が合わなくて困ることだろう。と奥さんは心配したが、その日のうちには通じる機会もなくて翌日になった。奥さんが会計係のところへ行って「昨日は勘定が合わないで困ったろう」というと、会計係は「いいえ、大丈夫違えるものですか」と言ったという。無論前の晩主人のところへ持って来たその日の勘定は、記録された金額と現金とちゃんと合っていた。その会計係は、間違って多い時は着服し、少ない時はその中から足して、器械の記録金額に合わせていたのである。
私は私の会計係の毎日ありのま
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