と祈るのです。

    開眼の降誕仏

 新店員を試験する時、私は必ず『あなたの家では何の宗教を信じているか』と尋ねて見る。三分の二までは仏教という答、もちろん日蓮宗[#「日蓮宗」は底本では「日連宗」]とか真宗とか宗旨はそれぞれ違いますが。
 日本の文化は昔、支那、朝鮮を通して仏教がもたらしたものであることは、皆もすでに学んで知っているでしょう。そして支那や朝鮮の文化はまた印度を母胎としています。すなわち釈尊の誕生された国が根元地というわけです。
 後代仏教が既成宗教として種々の弊害を生じ、従来の信望を失い、また廃仏毀釈の憂き目に逢って、一時仏教の勢力は全く地を払った時代もあったにかかわらず、何の時代でも文化の上に仏教の恩恵に預らないことはなかったといって差支えないくらい、日本国民の魂には深く何ものかを植えつけられて来ました。昔は四月八日には仏教を信じると信じないとにかかわらず、日本中至るところで釈尊の誕生を祭りました。これはもう仏教徒だけの仕事でなく、一般に普遍して民衆的行事の一つとなっていたのです。ちょうどクリスチャンでなくとも十二月二十五日にはサンタクロースやツリーを飾り、綺麗
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