たら、これはカラバ侯爵《こうしゃく》のものだと、おこたえしなければいけないぞ。もしそうしなかったら、それこそ植木鉢《うえきばち》にはえたちいさな草を引っこ抜くように、おまえたちの首を、引っこ抜いてしまうぞ。」といって、すっかりお百|姓《しょう》たちを、おどしつけました。
 王様が、やがてそこを、お通りかかりになりますと、なるほど猫吉のおもったとおり、このまきばは、だれのものだ、とおたずねになりました。けれどお百姓たちは、すっかり猫吉におどかされていましたから、
「わたしどものご主人、カラバ侯爵《こうしゃく》さまのものでございます。」と、みんな声をそろえて、こたえました。
 王様は、うまうまと、だまされておしまいになりました。そして、侯爵《こうしゃく》にむかって、まじめにおよろこびをおっしゃいました。
「どうもたいした土地《とち》もちでおいでだな。」
 そこで侯爵《こうしゃく》は、すかさず、そのあとについて、
「ごらんのとおり、このまきばからは、まい年、なかなかたくさんな取りいれがございますので。」と申しました。

         四

 まずこういうやり方で、猫吉|親方《おやかた》は
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