ことですから、國民は、はっきりこれを知り、またよく監督してゆかなければなりません。
 そこで憲法では、國会が、國民に代わって、この監督の役目をすることにしています。この監督の方法はいろ/\ありますが、そのおもなものをいいますと、内閣は、毎年いくらお金がはいって、それをどういうふうにつかうかという見つもりを、國会に出して、きめてもらわなければなりません。それを「予算」といいます。また、つかった費用は、あとで計算して、また國会に出して、しらべてもらわなければなりません。これを「決算」といいます。國民から税金をとるには、國会に出して、きめてもらわなければなりません。内閣は、國会と國民にたいして、少なくとも毎年一回、國の財政が、どうなっているかを、知らさなければなりません。このような方法で、國の財政が、國民と國会とで監督されてゆくのです。
 また「会計檢査院」という役所があって、國の決算を檢査しています。

[#8字下げ]十三 地方自治[#「十三 地方自治」は中見出し]

 戰爭中は、なんでも「國のため」といって、國民のひとり/\のことが、かるく考えられていました。しかし、國は國民のあつまりで
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