が、はっきりするまで、たべてはいけない」
 と、いっておいた。
 ところがある日、宝島当番の者が、鳥のふんのなかに、この草の実の種を発見した。これは、まったく大発見であった。つぎの便船で、宝島から、流木やかめといっしょに、種入りの鳥のふんと、草の実とをたくさんに本部島へ持ってきた。
「どうでしょう、鳥がたべるのですから、人間もたべられると思いますが」
 鳥のふんのなかの種をしようこに、たべてもだいじょうぶという者があると、
「動物といっても、鳥と人間とは、たいへんなちがいだから」
 といって、不安に思う者もあった。
 いちばんねっしんに、たべてもだいじょうぶというのは、動物ずきの漁夫の国後《くなしり》である。かれはこういった。
「宝島の草ブドウは、たべてもだいじょうぶと思います。まず私が、みんなのために、たべてみたいのです。五粒か六粒、ためしにたべるのですから、まんいち、毒にあたっても、たいしたことはありません。それに鳥やけだものは、しぜんに身をまもることを、よく知っています。毒なものはたべません。鳥の試験でじゅうぶんです。この草ブドウは、十六人にとっては、なくてはならない食物と思いま
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